「ホットペッパーに掲載しているのに、予約が入らない」。開業したばかりのオーナーから、よくいただく相談です。原因の多くは、媒体そのものではなく、集客の考え方にあります。この記事では、私たちのサロンがどう考えて集客の導線を作ったのかを紹介します。
掲載するだけでは予約は増えない
予約サイトに載せると、それだけでお客様が来るように感じます。しかし実際には、同じ地域のたくさんのお店と同じ画面に並びます。そこで選ばれなければ、予約は入りません。
予約が入らないと、値下げで集客しようと考えがちです。でも値下げをすると、利益が減り、価格で選ぶお客様が中心になります。値段が戻るとお客様も離れやすく、苦しい状態が続きます。
こうなる原因は、1つの媒体に集客をまかせきりにしていることです。
集客は「魅力的な受け皿 × 見てもらう数」
集客は、次の2つのかけ算で考えます。
魅力的な受け皿 × より多くの人に見てもらう
魅力的な受け皿
受け皿とは、お客様が「このお店にしよう」と決める場所です。ホームページ、Googleマップのお店のページ、予約サイトのページなどがこれに当たります。
受け皿を魅力的にする前に、まず次の2つが必要です。
- 選ばれるコンセプト:誰のための、どんなお店か
- 選ばれるサービスの質:通い続けたいと思える施術と接客
そのうえで、写真・メニュー名・料金・口コミを整えて、お店のよさがすぐ伝わるページにします。コンセプトの決め方は「開業ステップ1:コンセプト」で解説しています。
より多くの人に見てもらう
どれだけきれいなページを作っても、見られなければ予約は入りません。Googleマップ、Instagram、チラシ、看板などから、受け皿まで人を連れてくる道(導線)が必要です。
かけ算なので、どちらかが0なら結果も0です。予約サイトに載せることは「受け皿を1つ持った」だけで、見てもらう工夫は別に必要になります。
お客様が来店するまでの3段階
お客様は、いきなり予約するわけではありません。私たちは次の3段階で考えています。
| 段階 | お客様の動き | 私たちのサロンの打ち手 |
|---|---|---|
| 1. 知る | お店の存在を知る | 目立つ物件・看板、Instagram、チラシ、Googleマップ |
| 2. 比べる | ホームページや口コミで調べて比べる | 雰囲気が伝わるホームページ、口コミの数、他店に負けないサービス |
| 3. 予約する | 迷わず予約する | LINE予約、わかりやすい料金表 |
集客できないお店ほど「Instagramで集客できますか?」と、媒体を1つずつ考えます。集客できているお店は、どこから来たかを聞かれると答えに困ります。全部やっているからです。
Instagramを頑張っても、受け皿のホームページがない、口コミが少ないといった状態では、調べた段階でほかのお店に流れてしまいます。
私たちのサロンが使っている4本柱
私たちのサロンは、ホットペッパーを使わずに集客してきました。使っているのは次の4本柱です。
1. ホームページ(受け皿)
ホームページは、作るだけではお客様は来ません。SNSやGoogleマップから来た人に、お店のよさを伝える受け皿です。
2. Googleマップ(MEO)
「〇〇市 脱毛」と調べる人は、脱毛を受けることはもう決めていて、どのお店にするかを選んでいる人です。Googleビジネスプロフィールを正しく整え、営業時間を正確にし、口コミに返信することが基本です。
口コミは来店した人にしか書けないので、後から積み上がる資産になります。私たちのサロンでは、口コミが100件を超えたころから、新規の来店とページの閲覧数が大きく伸びました。
3. Instagram
私たちのサロンでは、オープン前からInstagramを運用しました。2024年5月の時点で、新規のお客様の7〜8割がInstagram経由でした。投稿は、施術の前後写真やキャンペーンよりも、お店の雰囲気・スタッフ・お客様の様子が伝わる内容を中心にし、料金表はハイライトにまとめています。
4. LINE予約
予約の窓口をLINEにすると、お客様は気軽に予約や相談ができます。2022年4月にオープンした私たちのサロンは、地元のつながりがない場所での開業でしたが、予約用LINEの登録者は2年2か月で1,661人になりました(2024年5月末時点)。
この4本柱は「軌道に乗ったら入れる」ものではなく、軌道に乗せるために最初から入れるものです。集客の進め方は「開業ステップ5:集客」でも紹介しています。
私たちがホットペッパーを使っていない理由
ホットペッパーは、たくさんの人が見る便利な媒体です。合うかどうかは、お店のコンセプトとお客様しだいです。そのうえで、私たちはこう考えて使っていません。
- 価格で比べられる場所で勝負したくない:予約サイトは、ほかのお店と料金を並べて比べやすい場所です。私たちは価格以外の判断基準で選ばれたいと考えています。
- 初回割引をしない料金にしている:脱毛は効果がその場ではわかりにくく、初回だけ安いと2回目の予約をためらいやすくなります。私たちは初回割引も紹介割引もせず、都度払いの料金をはっきり見せています。
- Instagramとホームページに力を入れている:予算と時間を、自分たちで育てられる受け皿と導線に集中しています。
予約サイトを使う場合も、掲載するだけで終わらせず、ページを魅力的にし、GoogleマップやSNSから人を連れてくる工夫が必要なのは同じです。
開業前からできる準備
集客の導線は、オープンしてから作り始めると間に合いません。開業前から次の準備を進めておくと、最初の月から予約が入りやすくなります。
- Googleビジネスプロフィールを登録する:店名・住所・電話番号を、ホームページやInstagramと一字一句そろえる
- Instagramを始める:内装工事の様子やスタッフの紹介など、オープンまでの道のりを投稿する
- ホームページに料金と予約方法を載せる:調べた人が迷わず予約できるようにする
- LINEの予約窓口を作る:オープン前の問い合わせも受けられるようにする
物件選びも集客の一部です。人の目につく場所なら、看板を見て来るお客様が生まれます。
まとめ
- 予約サイトに掲載するだけでは、予約は増えにくい。
- 集客は「魅力的な受け皿 × より多くの人に見てもらう」のかけ算で考える。
- お客様は「知る → 比べる → 予約する」の3段階で動く。1つの媒体ではなく、全部の段階に打ち手を置く。
- 私たちのサロンは、ホームページ・Googleマップ・Instagram・LINE予約の4本柱で、ホットペッパーを使わずに集客してきた。
- どの媒体を使うかは、コンセプトと理想のお客様で決める。
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